2022年7月1日
私が書道を始めたきっかけは、やんちゃであった私を見かねた母が、落ち着きのある子になってほしいとの願いからである。6歳から習字教室に通った。根気のない私は辞めるを連呼していたようであるが、母は全く耳を貸さなかった。
そんな私を変えたのは、後任で訪れた上野好文先生である。先生は、20代の若さで親身になって私たちに教えてくださった。そのお陰で、私はいつしか習字に行くのが苦ではなく、楽しみになっていった。
あれは6年生の時のこと。私の書いた「肥料」が、JA書道コンクール全国審査で金賞になった。先生、両親はじめみんなが喜んでくれ、私の大きな自信となった。この受賞を原動力として、その後 途切れることのない書の道を進むことができたように思う。
正に、「肥料」こそが私の書道人生の原点である。
その時、県審査員であった浅海蘇山先生を後に師と仰ぐこととなる。